賃貸住宅経営はミドルリスク・ミドルリターンの資産運用として人気ですが、一方で土地をあらかじめ持っている人でないと、始めることが難しいと思われがち。土地を所有していない場合でも、まず土地を購入してそこに建物を建てるか、またはオーナーチェンジという方法で経営を始めることができます。

オーナーチェンジとは、すでに入居者がいる既存の賃貸物件を購入し、経営を引き継ぐこと。税務的には土地や建物を購入すると、実勢価格より低く評価されるため、資産を現金で持っているより相続税対策としても効果があります。

賃貸住宅経営でとても重要なのが立地条件。土地から購入して建てる場合、立地にこだわって土地を選定できることは大きなメリットとなります。ただし、建築費の他に土地の購入費用がかかってしまうので、事前の市場調査と綿密な事業計画が欠かせません。土地には用途地域や建ぺい率など法令上の制限も設けられているため、購入の際には一定の知識も必要です。

また、好条件の土地はすぐに売れてしまうため、素早い判断力・決断力も求められます。土地探しはもちろん、周辺賃貸マーケットの調査、その土地に最適なプランニングや経営計画の立案まで、トータルでマネジメントできる、信頼のおける企業をパートナーとして計画を進めていきましょう。

オーナーチェンジ物件を購入するメリットは、土地選びから設計・建築、入居者募集に至るまで、賃貸経営を始めるための時間と労力を大幅に削減できる点です。すでに建物が完成して入居者が埋まり、経営が始まっているため、売買契約を交わして引き渡しを受ければ、土地購入から賃貸住宅を建築するよりも早く家賃収入を受け取ることもできます。

物件を購入する際は、築年数や入居状況だけでなく、建物の構造や施工会社、保証の内容も購入前に把握しておきましょう。もちろん建物の管理体制も重要なポイント。建物のメンテナンス履歴を事前に確認しておくことで、将来の修繕も含めた事業計画を立てることが可能です。オーナーチェンジ物件では建物の品質や収益性はもちろんのこと、経営を長くサポートしてくれる管理会社かどうかも見極めておきましょう。