街の風景は、そこで暮らす人々にとって非常に重要なもの。風景の中に質のいい建築物ができると、人と人とが関わるきっかけができたり、豊かな時間や新たなコミュニティを形成してくれます。景観がよくなる、街に対しての愛着が深まる、同じように上質な建物を建てようとする意識が高まるなど、プラスの連鎖が生まれるでしょう。

質のいい建築物は生活の目印となるものです。それは磁場といってもよく、街の機能性をアップさせ、人を引き寄せる力が働きます。賃貸住宅ももちろん例外ではなく、街やそこに住まう人の特性とイメージを意識し、その街の文化や歴史をしっかりと捉えながら設計・建築を行うことが、物件の魅力や競争力にもつながってきます。

賃貸住宅はオーナーの資産であると同時に、公共的な役割も果たします。例えば、環境やその街の景観にマッチした外観デザインは、街並みの美しさと周辺の住環境を向上させるでしょう。老朽化した空き家が新しい賃貸住宅に建て替われば、安全性や防犯性が高まり街の人口増加にも貢献できるのです。

物件の質に満足度を求める入居者が定着することで、その街には新しいゆるやかなコミュニティが形成され、周辺商圏での経済活動も期待できます。こうした変化は、長い目で見ると街のにぎわいや地価の向上にもつながり、オーナー自身の将来的な安定経営にもよい影響を及ぼします。

その街や地域にもよい影響をもたらす賃貸住宅を建築するには、土地周辺の特性や環境・景観・文化などを理解し、活かすことが重要です。例えばその地域の名産である素材を使ったり、歴史と伝統を考えたデザインなどもアピールポイントのひとつとなるでしょう。もちろん、しっかりとしたマーケティングのもと、賃貸経営として事業の収支が成り立つことが大前提になります。

また、オーナーそれぞれに所有している土地の条件や土地活用への考え方、賃貸住宅を建てる目的は異なるものです。そうしたさまざまな背景に寄り添いながら、地域のマーケティングに優れ、高い提案力と実績を持ったパートナー企業と相談することが大切です。